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院長のための人事マネジメント~ストーリーを語ること~

「なんで同じ日本人に日本語を話しているのに言葉が通じないだろう!?動かないのだろう!?」とスタッフとのコミュニケーションで悩む院長の声をたくさん聴きます。

人を動かす立場の人は立場上の違いを認め、それぞれの世代や背景に合った「コミュニケーション」をしていかなければなりません。今回は人を動かすためのコミュニケーションのひとつとして、「ストーリーを語ること」のメリットや基本的な作り方についてお伝えします。
1. ストーリーがもたらすメリット
メリットは大きく分けて3つあると考えております。
メリット1:聞き手が防衛反応や抵抗感を起こしにくく、受け入れやすい。
ストーリーは、相手に対してある「考え」を一方的に押しつけたり、強いることは基本的にありません。そのストーリーを聞いて聞き手がどのような「解釈」をするかは自由です。だからこそ、聞き手は身構えることなく、安心して聞くことができるわけです。

メリット2:話し手のストーリーを聞き手が疑似体験できるため共感できる。
 私たちは優れたストーリーを見たり、聞いているときには、その物語のなかに入り込み、主人公と同じ体験(疑似体験)をしています。そして、涙を流したり、笑ったり、喜んだりして、同じ感情を共有するわけです。この状態を「共感」と呼びます。

メリット3:単なる事実やデータと違い、記憶に残りやすい。
 記憶との関連です。突然ですが皆さんに以下の二つの質問をさせて頂きます。
質問1:昨年の日本のGDPの成長率は?
質問2:人生で初めてデートした相手の名前は?

いかがでしょうか?どちらもすぐに答えられるでしょうか?
何をお伝えしたいかというと、質問1はデータや数字についての質問であり、関心があったり仕事と深いかかわりがある数字であれば答えられると思いますが、多くの場合、新聞やニュースで見たり聞いたりしていても覚えているのは一時的で長期的な記憶には残りにくいと思います。一方、質問2の質問はおそらく答えられる方が大半だと思います。
 なぜかというと、初めてのデートというのは、ドキドキして、嬉しく、楽しく、私たちの感情が動く経験だからです。脳の仕組み上、感情が強く揺り動かされた経験というのは、優先的に脳が記憶しておいてくれるという自動装置になっています。
 感情を揺さぶる「ストーリー」を見たり聞いたりしたときには私たちの記憶に長くとどまることが可能なのです。
では、聞き手の感情を揺さぶるストーリーはどのように作ればいいのか?ストーリーの組み立て方をお伝えしたいと思います。

2. ストーリーの組み立て方
ストーリーについて下記のような定義づけを行っています。
 「ストーリーとはある主人公の経験、および、その経験が主人公や周囲に与えた影響や意味づけ・意義を含めて、その一連の流れを時系列で描いたもの」と定義しています。

 ハリウッドの映画であれ、おとぎ話であれ、組織の創業者の汗と涙のストーリーであれ、ストーリーの「基本の組み立て」は下記のようになっています。

<ストーリーの基本の組み立て>
 STEP1 現状:主人公が置かれている現状 
             ↓
 STEP2 事件:主人公の身になんらかの事件や困難がふりかかる
             ↓
 STEP3 危機:バランスを失い、現状のままではいられなくなる
             ↓
 STEP4 選択:葛藤のなかで主人公が望む方向に向かって選択・決断をして行動を起こす
             ↓
 STEP5 解決:何らかの変化や方向転換が起こり、結論に至る

現代の名経営者の一人として有名なジャック・ウェルチ氏は「あなたの最大の特徴は何ですか?」と問われ、「私はストーリーを伝える方法を知っているだけのこと」と答えています。名経営者であればあるほど、「ストーリー」の重要性を深く理解しており、ストーリーを語ること」を最大の武器にしていることがうかがえる言葉です。

組織で語られるストーリーは明確な「教育的見地」を持って語られます。言い換えると、スタッフに「こういう行動をとってほしい」「こういう理念を理解してほしい」「この経験から、こういうことを学んでほしい」という意図が明確にあります。そこに誰もが理解しやすく、イメージがわくような「ストーリー」を介在させることで共感を喚起します。共感は浸透のスピードを速めます。ストーリーはメンバーの意識や行動に変化を起こすための「触媒」の役割を果たしているのです。
強い組織のリーダーは例外なくストーリーを語る達人です。組織が経験してきた成功と挫折の物語、あるいは、自分の生々しい経験を語ります。そして、そのストーリーを通して、なぜその理念・価値観が大事なのかということを伝えます。ぜひ、クリニックのリーダーとして想いのこもったストーリーをスタッフに語る事にチャレンジして頂きたいと思います。

2016年1月25日

 

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