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スタッフの不正を予防するためのポイントとは?

<相談内容>
受付事務スタッフが10年間にわたりレジのお金を盗んでいた事が発覚しました。被害額はおそらく100万円ほどになっております。今後、弁護士など専門家とも相談して対処をしていく予定ですが今後、このような事がおきないようにするためにはどのようにすればよろしいでしょうか?

<回  答>
最近、受付スタッフが長期にわたってレジのお金を盗んでいた等のスタッフの不正に関する事で多くの相談を頂いております。スタッフが金銭トラブルを起こするのは職場風土や環境に起因するところが大きいと思います。本日は金銭トラブルを予防するための仕組みと職場風土環境づくりのポイントについて、お伝えしたいと思います。

1.日々のレジのチェックはダブル、トリプルチェックで行う仕組みをつくる。
重要なのは一人に任せないという事です。特に特定の人だけにレジ締めをさせないという事です。必ず、一人の目ではなく複数の目で日々のレジ(午前診、午後診終了後のチェックも含む)のお金のチェック、日計表などに確認印を押印するなどの仕組み(ルール)をつくってください。日々、誰がレジ締めをしたか確認者の名前を記載すること。当社では「窓口受渡表」を日々、記載するとともに、金銭を裏付けるレセコンの日計表を必ず印刷しておく事を徹底して指導しております。

2.レジのお金が合わなかった場合の原因追求は徹底的に行う風土をつくる。
極端な事をいうと、レジのお金が合わなかったから仕事が終われないぐらいの職場風土を作っておくとよいでしょう。弊社のクライアントではお金が合わなかったらレセコンの日計表とレジのクルクルシートをアウトプットして一人ずつのチェックさせるぐらいの徹底した原因追及をしていく職場風土を作って頂くよう指導しております。

3.未収管理は徹底し回収方法も決めておく。
未収管理はノートや表などで日々の未収金がいくらあるか把握できるようにしておく。また、回収方法もマニュアル化しておくことをお勧めします。

4.院長、院長夫人が内部牽制(ないぶけんせい)を行っていることを周知させる。
院長と院長夫人(奥様)がお金(未収金含め)の管理はきっちりしていることをスタッフには知らしめて頂く事をお勧めしています。「お金の確認はきっちりしているぞ!」の姿勢がスタッフへの牽制になります。

5.金庫に多額のお金はおかないようにする。
職員が金庫のお金を盗っていた、あるいは、クリニックを狙う窃盗団もいるので金庫管理をしっかりして頂きたいと思います。金庫には必要最低限のお金を置く。日々の窓口現金は、毎日でも取引銀行に入金するよう仕組み化することをお勧め致します。

以上、金銭トラブルを予防するための基本的なポイントをまとめました。金銭トラブルが起こらない仕組みと職場風土環境はスタッフを野放しにしないことからはじまり、日々のお金をチェックする仕組みをつくりあげることがポイントです。ぜひ、職員による金銭トラブルが防止できる職場づくりにチャレンジしてみてください。

2019年3月15日