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最低賃金法改正でクリニックが注意すべきことは?

相談内容)
大阪府の内科クリニック開業20年目の院長の奥様より「毎年、最低賃金が上がっておりますが年々、パートスタッフの時給もこの時期にあわせ時給アップしています。月給の常勤スタッフの給与も検討しなけれならないと思うのですがどのように検討すればよろしいでしょうか。常勤スタッフの年齢は50歳を超えたベテランスタッフも在職しておりここ3年は昇給を見送っております。注意点などお教え頂きたいです。

(回  答)
1.最低賃金法改正
昨年度に引き続き、今年度も全国的に最低賃金が増額となりました。日本の地域別最低賃金は、2007年に最低賃金法が改正されてから、生活保護との整合性に配慮すること、通用除外規定を廃止し減額特例許可規定を新設、派遣労働者には派遣先地域(産業)に適用される最低賃金が適用になる等が定められました。これ以降、東京都では10円超の引き上げが当たり前のようになりました。2016年以降は、25円以上の引き上げとなっています。
 そしてついに2019年10月1日には1,013円となり、時給1,000円では求人広告が出せなくなります。今回の改定で地域別最低賃金が1,000円を上回る地域は、東京都のほかに神奈川県があります。神奈川県では、2019年10月1日以降1,011円に改定されます。大阪府が3番目に高く、2019年10月1日以降964円になります。
多くの都道府県で【令和1年10月1日より】改定となります。
時給のスタッフの賃金についてはもちろんのこと、月給の常勤スタッフの場合も時給換算した場合の賃金が最低賃金を下回る可能性もございますので検討して頂くことをお勧め致します。
≪主要都道府県の最低賃金≫
●東京都   1,013円
●神奈川県  1,011円
●千葉県  923円
●埼玉県  926円
●愛知県  926円
●京都府  909円
●大阪府  964円
●兵庫県  899円
●岡山県  833円
●広島県  871円
●香川県  818円
●福岡県  841円

2.月給制給料の時給の算出について
月給制給料の時給(ここでは、残業・深夜割増し等の時給算出)は、月に固定で支給される給料のうち、通勤・家族・住宅といった手当、福利厚生的な給料を除いた給料(基礎額)から計算されます。
例えば、大阪府のクリニックの受付事務の正社員の月額給料額が190,000円で、うち通勤手当が5,000円、家族手当が15,000円、住宅手当が10,000円だとします。
この場合、190,000円-各手当(5,000円+15,000円+10,000円)=160,000円が基礎額となり、時給を計算する基の給料額となります。

月給制給料の時給は、以下の計算式で求められます。
①月間の平均労働時間を求めます
(年間歴日数(365日)-年間休日日数)÷12(ヵ月)×1日の所定労働時間=月間平均労働時間
②時給を求めます
基礎額÷月間平均労働時間=時給

では、実際に時給を計算してみましょう。

例)年間休日日数が110日で1日の所定労働時間が8時間の場合
 (365日-110日)÷12ヵ月×8時間=170時間(月間平均労働時間)
 160,000円÷170時間=941円
となり、この時給が残業・深夜・休日割増しの基となり、減額の時給となりますが
大阪府の今回の最低賃金964円を下回っているので要注意です。
この時給が最低賃金を下回ると賃金のベースアップを検討して頂く必要があります。
大阪府の場合、月給16.5万円を下回る常勤スタッフがいれば注意が必要です。
(※所定労働時間によります。)
最低賃金を下回りそうなスタッフがいらっしゃいましたら、賃金のベースアップなど
早急にご検討ください。

注)年間休日日数や、1日の所定労働時間は会社毎に違いますので、自院の就業規則を確認し専門家にご相談頂くことをお勧め致します。

2019年10月8日

 

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